見逃し厳禁! シロアリ被害7つのサインと対策
20年以上のプロが教えるシロアリ被害のチェックポイントから放置リスク・駆除費用の目安まで徹底解説〜

この記事のまとめ(先に読みたい方へ)

  • シロアリ被害のサインは、
    「羽アリ」、「床の沈み」、「空洞音」、「木くず」、「木部の変色」、
    「蟻道」「建て付けの悪化」の7つ
  • 浴室・玄関・床下・水回りは特に被害が発生しやすい
  • 放置するとシロアリ駆除費用に加えて、補修費用が大幅に増え、ご自宅の耐震性にも影響する
  • 市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤は応急処置や発生前の予防には有効。しかし、すでにシロアリが家に侵入している場合はシロアリ対策として限界がある
  • 費用の目安は30坪で予防施工9万〜15万円、駆除施工15万〜24万円(補修は別途)
  • シロアリが家に出たら、無料「シロアリさん床下診断」がおすすめ

本記事では、
シロアリ被害7つのサインと対策について、20年以上のプロが教えるシロアリ被害のチェックポイントから放置リスク・駆除費用の目安まで徹底解説します。

この記事を書いた人

川井田 修二
住宅メンテナンス診断士
住宅業界に20年以上携わり、現在は戸建住宅の資産管理サービス「家メンテ」に従事。定期的な住宅診断やメンテナンス、履歴管理を通じて、住まいの劣化を防ぎながら資産価値を守るサポートを行っています。人生最大の資産ともいわれる「家」を長く安心して住み続けられるよう、住宅の維持管理の視点から情報発信を行っています。

この記事でわかること

「先週末、家に羽アリが出た」「床を踏んだらふわふわする」「玄関の木枠が柔らかくなっている」
このような症状に気づいて、このシロアリ対策の記事にたどり着いた方が、ほとんどではないでしょうか。

シロアリは床下や柱の内部で木材を食べながら被害を広げます。
表面上は問題なく見えても、内部がスカスカになっているケースが多く、気づいたときにはすでに被害が進行していることがほとんどです。

国土交通省の補助事業として行われたシロアリ被害実態調査(2013年)によると、築20年を超える木造住宅の5棟に1棟がシロアリ被害に遭っており、築40〜44年では被害率は50%を超えます。

シロアリの放置は危険です!
シロアリ被害は早期発見・早期対策が費用を最小に抑える唯一の方法です。まず「今の家の状態がどうなのか」を把握することが、シロアリ対策の第一歩です。

シロアリ被害の7つのサイン

1. 家で羽アリが出た

▲ シロアリは、春から夏にかけて窓際や洗面所付近で見つかることが多い

羽アリの発生は、シロアリ被害に気づく最もわかりやすいサインのひとつです。
シロアリは巣が大きくなると、新しい場所へ移動するために羽アリとなって飛び出します。

項目シロアリの羽アリクロアリの羽アリ
胴体くびれがなく寸胴くびれがある
翅の大きさ前後ほぼ同じ前翅が後翅より大きい
発生時期4〜7月(夕方〜夜)梅雨の前後が多い
家屋への影響木材を食べる・要注意木材は食べない

重要:1匹見たら要注意
羽アリはシロアリコロニー全体のわずか1〜3%に過ぎません。
1匹見かけたとき、すでに床下には多数のシロアリがいる可能性があります。

対処法
見つけた羽アリは写真を撮り、発生場所・日時を記録して専門業者に相談しましょう。

2. 床がふわふわする・踏むと沈む

▲ 床下の大引や根太がシロアリに食べられると床が沈む

床を歩いたときにふわふわする、特定の場所が沈む、以前より床鳴りが増えた――こうした症状は、床下の木材がシロアリに食べられ、床を支える力が弱くなっているサインである可能性があります。

  • 浴室・洗面所・キッチン・玄関まわりなど水気が多い場所で起きている
  • 以前と比べて踏み心地が明らかに変わった場所がある
  • 一部分だけ沈む・たわむ箇所がある

3. 柱・敷居を叩くと空洞音がする

▲ 表面は正常に見えても、シロアリ被害などで内部が空洞化していることがある

柱・敷居・ドア枠などの木部を軽く叩いたとき、「ポコポコ」「コンコン」と空洞のような音がする場合、内部をシロアリに食べられている可能性があります。


シロアリは木材の表面を残したまま内部を食べ進めるため、見た目には全く異常がなくても、内部が空洞化しているケースがあります。表面を軽く押すとへこむ、ドライバーで触ると崩れる場合は要注意です。

4. 木くず・砂粒のような粒が落ちている

▲ 「フラス」と呼ばれるシロアリの排泄物・食べかすが柱の周辺に落ちることがある

壁や柱の表面、床に細かい木くずや砂粒のような粒が落ちている場合、シロアリが内部から外へ出てきたサインの可能性があります。これはシロアリの排せつ物や食べかすである「フラス」と呼ばれるものです。

心当たりがないのに粒が繰り返し落ちてくる場合は、早めのシロアリ点検が必要です。


5. 玄関・浴室まわりの木部が変色・柔らかくなっている

【写真】玄関框の変色・劣化

【写真】浴室入口の木部劣化

▲ 玄関框(左)・浴室入口(右)は特に被害が出やすい箇所

  • 以前より木材が柔らかくなっている
  • 触るとボロボロ崩れる
  • 木部の色が変わっている(黒ずみ・白濁)
  • 以前より木材が柔らかくなっている


6. 床下・基礎まわりに蟻道がある

▲ 蟻道は細長い泥の筋(幅5〜10mm)として基礎に現れる。シロアリ侵入の証拠

蟻道とは、シロアリが土や排せつ物を使って作るトンネル状の通り道です。基礎の立ち上がり部分などに細長い泥の筋(幅5〜10mm程度)が這っている場合、シロアリが侵入している最も確実な証拠のひとつです。

無理な床下侵入は禁物
床下は暗くて狭く、配管破損やケガのリスクがあります。
詳しい確認は、専門のシロアリ業者に依頼するのが安全です。

7. ドア・ふすまの建て付けが悪くなった

▲「最近ドアが閉まりにくくなった」「ふすまが引っかかる」は、シロアリ被害の可能性あり

「最近ドアが閉まりにくくなった」「ふすまが引っかかる」という場合、シロアリ被害で柱や土台が食い荒らされ、家全体にゆがみが生じている可能性があります。老朽化や湿気による膨張でも起きますが、他のシロアリ被害のサインと重なっている場合は特に注意が必要です。

場所別!シロアリのチェックポイント

床下

  • 基礎・束・土台まわりの蟻道
  • 木材の表面が波打っていないか
  • 床下の湿気・カビ臭・水漏れ
  • 断熱材の落下・変形

玄関まわり

  • 上がり框・敷居・ドア枠
  • 巾木・玄関収納の下部
  • 木部の変色・浮き・剥がれ
  • 細かな穴・表面の柔らかさ

浴室・水回り

  • 床の沈み・クッションフロアの浮き
  • 巾木の変色・カビ臭
  • 木部の柔らかさ
  • 配管まわりの水漏れ跡

和室・押し入れ

  • 畳を踏んだときの沈み・湿り気
  • カビ臭・敷居まわりの傷み
  • 押し入れの床の沈み
  • 壁・床のシミ

シロアリ被害を放置するとどうなる?
シロアリ3つのリスク

01 柱・土台の強度低下

木材内部が空洞化すると、床の沈み・傾き・建具の不具合につながります。土台は建物全体の荷重を支える重要な部分であり、シロアリ被害を受けると建物全体の安定性に影響します。

02 シロアリ駆除費用に加えて補修費用が大幅に増加

早期発見なら防蟻処理のみで済むケースが多い一方、被害が進んでからでは床材の張り替え・土台補強・水回りリフォームなどが必要になり、費用が数倍になることもあります。

03 耐震性への影響

構造部分(土台・柱・大引など)にシロアリ被害が及ぶと、地震への耐力が低下する可能性があります。
古い木造住宅ほど注意が必要です。

自分でできるシロアリ対策と、その限界

「まず自分で何かしたい」と考えるのは自然なことです。

市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤を使ったシロアリ対策は一定の効果があり、正しく使えば応急処置や発生前の予防として役立ちます。

ただし、自己対策には明確な限界もあります。シロアリ対策のプロが、正直にお伝えします。

自分でできるシロアリ対策

(1)市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤を使う

種類特徴向いているシーン
スプレータイプ玄関・窓枠・基礎まわりに直接噴霧。即効性あり羽アリを見つけた直後の応急処置
粒剤タイプ土壌に混ぜ込む。じわじわ効く持続型基礎まわりへの予防散布
木部処理剤刷毛や噴霧器で木材に塗布・浸透させる届く範囲の木材処理
くん煙剤煙で室内全体に薬剤を行き渡らせる羽アリ発生時の緊急対応

必見!シロアリ対策の業者が教える、シロアリ対策の市販薬剤を効かせるコツ

シロアリ対策の市販薬剤を効かせるコツ解説
基礎の外周に沿って粒剤を帯状にまく点ではなく「ライン」で散布することで、シロアリの侵入経路をふさぐ効果が高まります。
木部には木部処理剤を刷毛で直接塗るスプレーより刷毛塗りのほうが木材への浸透度が高く、効果が持続しやすいです。
湿気が多い場所を優先する水回りまわりの木部を重点的に処理しましょう。
使用後は換気を徹底する薬剤は密閉空間で使うと体に影響が出る場合があります。
年1回を目安に再散布する市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤の効果持続期間は概ね1年程度です。

(2)湿気をためない・水漏れを早期修繕する

  • 基礎の換気口をふさがない・床下の通気を確保する
  • 洗面台下・キッチン下・トイレまわりの水漏れ・結露を定期的に確認する
  • 配管からの漏水に気づいたら早めに修繕する

(3)家まわりに木材・段ボールを置かない

地面に直接触れた廃材・切り株・段ボールはシロアリを引き寄せます。
ウッドデッキや木製フェンスも定期的に状態確認を行いましょう。

市販薬剤のシロアリ対策の限界

市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤を使ったシロアリ対策は、発生前の予防や応急処置としては有効です。
しかし、すでにシロアリが家に侵入している場合はシロアリ対策として限界があります。

市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤だけでは対処できないケース
羽アリを室内で見かける(1匹見たとき、すでに床下には多数のシロアリがいる可能性がある)
床がふわふわする・柱を叩くと空洞音がする(すでに木材内部が食害されている)
蟻道が床下の基礎に確認できる(シロアリが定着している証拠)
過去に被害があり、防蟻処理の保証が切れている

シロアリ対策を専門業者に任せるべき理由

シロアリ被害の状況を床下全体を把握してシロアリ対策ができる
専門業者は床下に入って蟻道・木材の食害状況・湿気・水漏れを直接確認し、被害の範囲と侵入経路を特定したうえで施工します。見えている部分だけを処理するDIYとは根本的に異なります。

木部補修・湿気対策まで一体で対応できる
住宅メンテナンスに対応している業者であれば、シロアリ対策と木部補修・湿気対策をまとめて依頼でき、再発防止につながります。

業務用のシロアリ対策薬剤は、市販品より効果・持続性が高い
業務用濃度のバリア処理剤やベイト(毒餌)システムなど、市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤では購入できないものを使用します。施工後の保証期間は一般的に5年です。

シロアリ点検を業者に依頼すべきタイミング

以下のうち1つでも当てはまる場合は、すぐにシロアリ点検を検討しましょう。

タイミング理由
家で羽アリが出た近くに巣がある可能性が高い
床・柱に違和感があるシロアリ以外の原因も含め床下確認が必要
築5年以上で床下未点検被害が出てからでは補修費用が増える
防蟻処理の保証が切れているシロアリ対策薬剤の効果は永久ではなく、再点検が必要

シロアリ駆除・予防の費用相場

施工の種類坪単価の目安30坪の総額目安
シロアリ予防施工(被害なし)3,000〜5,000円9万〜15万円
シロアリ駆除処理(被害あり)5,000〜8,000円15万〜24万円
駆除+木部補修が必要な場合別途見積もり30万円〜

注意
上記はあくまで一般的な相場目安です。
床下環境・被害の深刻度・対応業者によって変わります。
正確な金額は現地調査後の見積もりで確認してください。


補修が必要になる例(追加費用が発生する場合も)

ご自宅の状況補修の例
床が沈むほど下地材が傷んでいる床材の張り替え+下地補修
柱・土台の一部が大きく食害されている補強・交換の検討
浴室や洗面所で水漏れ・腐食が重なっている水回り補修との同時対応

よくある質問(FAQ)

羽アリが出たら必ずシロアリですか?

羽アリにはシロアリとクロアリの2種類があります。クロアリの羽アリは害がなく木材を食べません。見分けのポイントは胴体のくびれ翅の大きさの差(クロアリは前翅が後翅より大きい)です。迷った場合は写真を撮って業者に確認することをおすすめします。ただし、春〜夏に屋内や玄関付近で羽アリが発生した場合は、シロアリの可能性を踏まえて早めにシロアリ点検を依頼することをおすすめします。

シロアリ対策は自分でできますか?

市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤を使ったシロアリ対策は、発生前の予防や応急処置として有効です。ただし、すでに床下や壁内部にシロアリが侵入している場合、自分で完全に駆除するのは困難です。被害範囲や侵入経路の把握なしに薬剤を使っても根本解決にならないケースが多いため、羽アリや床の沈みなど具体的な症状がある場合は、専門業者へのシロアリ点検依頼が確実です。

先週末、家に羽アリが出た。今すぐシロアリ駆除が必要ですか?

羽アリ自体は木材を食べませんが、シロアリの羽アリはコロニー全体のわずか1〜3%です。1匹見かけたとき、すでに床下には多数のシロアリがいる可能性があります。

まず、市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤などで応急処置。その後、シロアリ対策の専門業者に、シロアリ点検を依頼し、被害の有無・範囲を把握してから必要なシロアリ対策を判断することが重要です。

費用はいくらかかりますか?

目安は30坪でシロアリ予防施工9万〜15万円、シロアリ駆除施工15万〜24万円です。被害が進んでいると補修費用が加わるため、早期のシロアリ点検で費用を抑えることが大切です。詳細は上記の費用相場表をご参照ください。

まとめ|シロアリ被害は「早期発見・早期対策」が最善

  • シロアリ被害は表面からわかりにくく、築年数が増えるほどリスクが上がる
  • 羽アリ・床の沈み・空洞音・木部の変色・蟻道などのサインに気づいたら早めに確認を
  • シロアリを放置するとシロアリ駆除費用に加えて補修費用が大幅に増える
  • 市販のシロアリ駆除剤・予防薬剤は予防・応急処置として有効だが、侵入後の根本対処には限界がある
  • 家に羽アリが出たら、シロアリ対策のプロに相談が正解

シロアリが家に出たら、
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