
中古住宅を購入する前にシロアリ調査(シロアリ点検)は必須です。
住宅診断(インスペクション)との連携・シロアリ調査の内容・費用・結果を売買交渉にどう活かすかまでを詳しく解説します。
後悔しない中古住宅購入のために必ずお読みください。
この記事を書いた人

高島 比呂人
住宅メンテナンス診断士
建築設計の専門学校を卒業後、長年建築業界に携わってきた高島です。戸建てを中心に様々な建物に関わる中で、安全で安心できる住まいの大切さを実感してきました。その経験を活かし、ホームインスペクションでは建物の細部まで丁寧にチェックし、専門知識に基づいた分かりやすい解説を心がけています。



なぜ中古住宅購入前のシロアリ調査が重要なのか
木造中古住宅のシロアリ被害の実態
国土交通省や各種調査によると、築20年以上の木造住宅のうち約20〜30%に何らかのシロアリ被害が確認されているとの報告があります。
特に水回り(浴室・台所・洗面所)周辺や床下換気が不十分な住宅では被害率が高くなります。
中古住宅の外観・室内からはシロアリ被害を見抜くことは非常に困難で、プロの目と専門機器がなければ内部の被害を発見することはできません。
「安くて良い物件と思って購入したら、引っ越し後にシロアリが大量発生して高額な修繕費が必要になった」という事例は決して珍しくありません。
購入前のシロアリ調査は「見えないリスク」を可視化する不可欠な手段です。
売買後のトラブルを防ぐためにも必要
宅地建物取引業法では、売主は物件の重要な欠陥(シロアリ被害・雨漏り・構造上の欠陥など)を買主に告知する義務があります(契約不適合責任)。
しかし売主が被害を知らなかった場合や、意図的に隠していた場合にトラブルになることがあります。
購入前に独自のシロアリ調査を実施することで、被害の有無を客観的に確認し、もし被害があれば「価格交渉の根拠」または「購入の見送り」という判断材料にすることができます。
購入後のトラブルを避けるためにも、シロアリ調査は自己防衛として非常に重要です。
住宅インスペクション(建物状況調査)とシロアリ調査の関係
インスペクションとは
住宅インスペクション(建物状況調査)とは、建築士または住宅診断士(インスペクター)が建物全体の劣化状況・欠陥・修繕の必要性を客観的に診断する調査です。
2018年の宅地建物取引業法改正により、不動産業者は買主に「インスペクション実施の可否を確認する義務」が課されました。
調査内容は建物の基礎・外壁・屋根・設備の状態を目視・打診・計測などの非破壊検査で確認するもので、費用は5〜10万円程度です。
インスペクションとシロアリ調査の違いと補完関係
インスペクションはシロアリ調査を含む場合と含まない場合があります。
一般的な住宅インスペクションでは床下の目視確認でシロアリの痕跡(蟻道・食害痕)を確認しますが、詳細なシロアリ調査(専門業者による木材水分計の使用・詳細な床下点検)は別途実施することが推奨されます。
インスペクションが「建物全体の健康診断」であれば、シロアリ専門調査は「シロアリという特定の病気に特化した精密検査」と考えると理解しやすいでしょう。
両方を実施することで、建物状態の把握精度が大幅に向上します。
シロアリ調査の内容と費用
| 調査の種類 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 基本的なシロアリ点検(目視) | 床下・水回り周辺の目視確認。蟻道・食害痕の有無を確認 | 無料〜1万円 |
| 詳細シロアリ調査(専門業者) | 木材水分計・打診・内視鏡を使った詳細調査 | 1〜3万円 |
| インスペクション内包型 | 建物全体のインスペクションにシロアリ確認を含む | 5〜12万円 |
| 土壌・外構含む総合調査 | 建物+外構・庭・土壌のシロアリリスク総合評価 | 3〜8万円 |
シロアリ調査の結果をどう読むか・活かすか
調査結果のパターンと対応
シロアリ調査の結果は大きく3つのパターンに分かれます。
①被害なし・リスクも低い:
安心して購入を進められます。
ただし購入後も定期的なシロアリ点検・予防防除を継続することが重要です。
②被害の痕跡あり(過去の被害)・現在は活動していない:
過去に被害があったが現在は治まっている状態。
駆除・修繕の記録があるか確認し、修繕状況を精査した上で購入判断をしてください。
必要に応じて予防防除を契約条件に含めることも交渉できます。
③現在進行中のシロアリ被害あり:
この場合は売主に対して①修繕費用の価格への反映(値引き交渉)、
②購入前の売主負担での駆除・修繕の実施、
③購入の見送りのいずれかを検討してください。
シロアリ被害を価格交渉に活かす方法
シロアリ被害が発覚した場合の価格交渉のポイントを解説します。
①修繕費用の見積もりを取得する:
シロアリ専門業者(2〜3社)から駆除・修繕工事の見積もりを取得して、実際の対処費用を具体的に把握します。
②見積もり金額を根拠に値引き交渉をする:
例えば修繕費が30万円と見積もられた場合、購入価格を30〜50万円値引きするよう交渉する。
③売主負担での修繕を条件にする:
「購入前に売主責任でシロアリ防除工事を実施すること」を売買契約の条件とする。
④瑕疵担保保険(既存住宅瑕疵保険)の加入を求める:
引渡し後に発見された欠陥に備える保険への加入を条件とすることもできます。
シロアリ調査を依頼するタイミングと業者の選び方
調査を依頼するベストなタイミング
シロアリ調査は売買契約(本契約)を締結する前・売買交渉中に実施することが理想です。
具体的には
①物件見学をして購入を本格的に検討し始めた段階で申し込む(内覧調査の申し込みが必要)。
②売主・不動産業者に「購入の検討にあたりシロアリ調査を実施させてほしい」と申し入れる。
③売主が了承すれば専門業者が同行または単独で物件に入って調査を実施する。
調査費用は原則として買主側が負担しますが、売主が負担する場合もあります。
不動産業者を通じて調査実施の調整を行うことが一般的です。

調査業者の選び方
中古住宅購入前のシロアリ調査を依頼する業者を選ぶポイントを紹介します。
①公益社団法人日本しろあり対策協会の登録業者を優先する:
専門的な知識・技術の裏付けがある。
②「調査と防除を分離している業者」を選ぶ:
調査業者が防除工事も請け負う場合、「被害あり」という結論を出すインセンティブがあります。
調査と施工を別業者にすることで客観性が保たれます。
③調査報告書を書面で発行してくれる業者を選ぶ:
口頭での説明だけでなく、調査日・調査箇所・結果・写真を含む書面報告が必要です。
④調査費用が明確な業者を選ぶ:
「無料点検の後に高額な工事を勧める」悪質業者に注意してください。
インスペクションとシロアリ調査の費用対効果
インスペクション(5〜10万円)+シロアリ専門調査(1〜3万円)を合わせた費用は6〜13万円程度です。
一見高額に感じるかもしれませんが、「知らずに購入して後から100万円以上の修繕費が必要になった」という最悪ケースと比較すると、非常に安い「保険」と言えます。
不動産購入は人生で最も高額な買い物の一つです。
数万円の調査費用を惜しんで「見えないリスク」を抱えるよりも、確実に現状を把握してから購入判断を下すことが賢明です。
中古住宅購入後のシロアリ対策プラン
中古住宅を購入した後のシロアリ対策プランを提案します。
①購入後すぐに専門業者による「購入後点検」を実施し現状の被害・リスクを把握する(購入前に調査している場合は省略可)。
②被害がある場合は駆除→修繕→予防防除の順で対処する。
③被害がない場合でも築年数に応じた予防防除(5年ごと)を計画に組み込む。
④床下の換気・湿気状態を改善する(換気口清掃・換気扇設置・防湿シート設置)。
⑤以後は毎年の自己点検+5年ごとのプロ点検を継続する。
中古住宅購入は「住まいの長期管理計画」の始まりです。
最初の正確な状況把握から、安心できる住まいづくりをスタートさせてください。
中古住宅購入前のシロアリ調査は、見えないリスクを可視化して「安心な購入判断」を支える最重要ステップです。
住宅インスペクションと合わせてシロアリ専門調査を実施し、結果を価格交渉・購入条件に活かしてください。
調査費用は将来の大修繕リスクを避けるための確実な投資であり、安心して暮らせる住まいを手に入れるための第一歩です。
売買契約書へのシロアリ条項の盛り込み方
中古住宅の売買交渉でシロアリ問題を適切に契約に反映するための具体的な方法を解説します。
①特約条項として「引渡し前のシロアリ防除工事の実施(売主負担)」を盛り込む場合は、工事の仕様(業者・工法・保証内容)まで具体的に記載することが重要です。
②「現状有姿引渡し」の場合でも、調査で発見された被害を「告知事項」として契約書に明記することで、後日のトラブルを防ぐことができます。
③「契約不適合責任」の免責期間(売主が責任を負う期間)を確認し、引渡し後に被害が発覚した場合の責任範囲を明確にしておきましょう。
④「既存住宅売買瑕疵保険」に加入できる物件であれば、引渡し後の欠陥に対する保険保護が受けられます。
不動産契約は法律的に複雑なため、不動産専門の弁護士・司法書士への相談も選択肢の一つです。
シロアリ被害が疑われる中古住宅の見分け方
内覧時に自分でできるチェックポイント
中古住宅の内覧時に素人でも確認できるシロアリ・木材劣化の初期サインを紹介します。
①床のきしみ・ふわつき:
歩いたときに大きくきしむ・柔らかく感じる床は内部の木材が劣化している可能性がある。
②ドア・窓の開閉不具合:
木材の変形でドア枠・窓枠が歪んでいると開閉が硬くなる。
③浴室・洗面所・台所の床・壁際の変色:
水分・カビ・腐朽のサインで、シロアリが集まりやすい環境を示す。
④床下点検口が設置されているかどうか:
点検口がない・あっても開けさせてもらえない場合は要注意。
⑤カビ・土の臭い:
床下・水回りのカビ・腐朽臭は高湿・劣化のサイン。
⑥外壁下部・玄関周辺の変色・膨らみ:
シロアリが外壁内部を食害しているとクロス・塗膜が膨らむことがある。
これらのサインが複数見られる場合は必ずプロのシロアリ調査を依頼してください。
シロアリ被害ありの中古住宅を購入した実例
成功事例:調査でリスクを把握・適正価格で購入
埼玉県さいたま市の中古木造戸建て(築28年・購入希望価格2,800万円)。
内覧時に「床のきしみが気になった」という理由でシロアリ専門業者と住宅インスペクターを手配。
調査の結果、浴室下地と玄関周辺の土台にシロアリ被害(現在活動中)が確認された。
修繕・防除費用の見積もり40万円を根拠に100万円の値引き交渉に成功して2,700万円で購入。
購入後すぐに防除・修繕工事を実施し、現在は5年保証付きで快適に生活しています。
「調査費3万円が100万円の値引きにつながった」という声をいただきました。
失敗事例:調査なしで購入した結果
千葉県松戸市の中古木造戸建て(築25年)。
「価格が安かったから」という理由でインスペクション・シロアリ調査なしで購入。
引越し後の梅雨に床下からシロアリが大量発生し、調査したところ床下全体・浴室・台所周辺に広範な被害が確認された。駆除・木材修繕・腐朽材交換で費用80万円が発生。
「購入前に調査していれば費用を折り込んで交渉できたのに」と後悔しています。
調査をしないことが「安い買い物」ではなく「高いリスクの買い物」になった典型的な失敗例です。
シロアリ調査報告書の読み方
シロアリ専門業者が作成した調査報告書の見方をお伝えします。
①調査箇所と確認方法:
「床下全面・目視+木材水分計使用」などの記載があれば詳細な調査が実施されたことを示します。
②被害・リスクの有無と程度:
「活動中のシロアリを確認」「蟻道を○か所確認」「食害痕(軽微・中程度・重大)を確認」などの段階で被害程度が記載されます。
③写真記録:
調査報告書には被害箇所の写真が添付されていることが重要です。
口頭説明のみで写真がない場合は書面・写真での補足を求めてください。
④推奨される対処:
「即時防除工事が必要」「予防的防除を推奨」「現時点では問題なし」などの業者の判断が記載されます。
⑤見積もりとの整合性:
調査報告書の内容と防除工事見積もりが整合しているかを確認してください。

不動産業者との上手な連携方法
中古住宅購入時に不動産業者とシロアリ調査を上手に連携させる方法をお伝えします。
①内覧の申込み時に「購入検討中なので、インスペクションとシロアリ調査を実施させてもらえるか確認してほしい」と伝える。
②不動産業者が「何の問題もないはずです」と調査を勧めない場合でも、自分の意思で調査業者を手配することは買主の当然の権利です。
③調査費用を「購入費用の一部」と考えて最初から予算に組み込んでおく。
④不動産業者を通じて売主に「調査結果によっては価格交渉または購入見送りの可能性がある」と事前に伝えておくことで、双方の期待値を合わせておける。
信頼できる不動産業者は買主のシロアリ調査依頼に前向きに対応してくれるはずです。
調査を嫌がる業者・売主には注意が必要です。
リノベーション前提の中古住宅購入時のシロアリ対策
中古住宅を購入してリノベーションを予定している場合は、シロアリ調査をリノベーション計画に組み込むことができます。
①リノベーション工事の前にシロアリ調査を実施し、被害箇所・リスク箇所を把握する。
②壁・床の解体を伴うリノベーション工事と合わせてシロアリ被害の修繕・防除工事を実施する(壁・床解体中に作業するためコストが大幅に削減できる)。
③リノベーション工事に使用する木材には防腐防蟻処理材を採用する。
④防除工事の完了後に保証書を取得して将来の安心を確保する。
リノベーション前提の場合は特に「工事と同時にシロアリ対策を組み込む」ことで、効率的・経済的に問題を解決できます。
設計・施工業者に「シロアリ対策も含めたリノベーション計画を立てたい」と伝えて連携してください。
築年数別のシロアリリスクと調査の優先度
| 築年数 | シロアリリスク | 調査の優先度 | 購入時の対策方針 |
|---|---|---|---|
| 築10年未満 | 低〜中 | インスペクションのみでも可 | 予防防除を購入後3〜5年以内に実施 |
| 築10〜20年 | 中〜高 | インスペクション+シロアリ専門調査を推奨 | 調査結果に応じて即時対処または予防防除 |
| 築20〜30年 | 高 | シロアリ専門調査は必須 | 被害ある場合は購入条件に修繕・防除を組み込む |
| 築30年以上 | 非常に高い | 詳細シロアリ調査+構造診断を必須 | 修繕・防除費用を購入価格に反映して交渉 |
シロアリ以外に中古住宅購入前に確認すべき木材・構造の問題
シロアリと合わせて中古住宅購入前に確認したい木材・構造の問題を紹介します。
①腐朽(ふきゅう):
シロアリと同様に湿気で発生する木材の腐れ。
特に床下・外壁下部・屋根裏で確認されやすい。
②雨漏り:
屋根・外壁の劣化による雨水浸入。
天井のシミ・クロスの剥がれ・カビなどで発見されやすい。
③基礎のひび割れ:
コンクリート基礎のひび割れは構造的な問題のサインになることがある。
雨水・シロアリの侵入経路にもなりうる。
④床下の換気・防湿状態:
防湿シートがない・換気口が不足しているなどの問題は腐朽・シロアリのリスクを高める。
⑤耐震性能:
1981年の新耐震基準(現在の耐震基準)以前の建物は耐震改修が必要な場合がある。
これらの問題を複合的に把握するためには、住宅インスペクション(専門の建築士によるもの)がワンストップの解決策になります。

まとめ:中古住宅購入はシロアリ調査とセットで
中古住宅を安心して購入するためには「住宅インスペクション+シロアリ専門調査」のセット実施が最善策です。
調査で発見された問題は価格交渉・購入条件に活かし、購入後の安心な生活への布石とすることができます。
「安い物件」を「本当に安い(維持費も含めてコストパフォーマンスが良い)物件」にするためにも、購入前の数万円の調査投資を惜しまないことをおすすめします。
大切な住まいとなる中古住宅を正確に見定めて、後悔のない購入判断をしてください。
中古住宅購入は人生の大きな決断だからこそ、見えないリスクを徹底的に把握することが安心への最短ルートです。
シロアリ調査を賢く活用して理想の住まいを手に入れてください。
不動産購入の資金計画にシロアリ対策費を組み込む
中古住宅購入の資金計画を立てる際に、シロアリ調査・対策費用を最初から予算に組み込んでおくことが重要です。
築20年以上の木造中古住宅の場合、シロアリ調査費(1〜3万円)+万一の場合の防除・修繕費(15〜50万円程度)を「必要経費」として想定しておくと安心です。
住宅ローンを組む際に、リフォーム費用も含めた「リフォーム一体型住宅ローン」を活用することでシロアリ対策・修繕費も借入に含めることが可能です(金融機関によって条件が異なります)。
不動産購入の「本体価格」だけでなく、購入後の維持管理費・修繕費も含めた「トータルコスト」で物件を評価することが、賢い中古住宅購入の基本的な考え方です。
不動産仲介業者に聞くべき質問リスト
- 「過去にシロアリ被害や防除工事の記録はありますか?」
- 「床下点検口はありますか?見せてもらえますか?」
- 「住宅インスペクションは実施済みですか?報告書はありますか?」
- 「水回り(浴室・台所・洗面所)の床・壁の状態はどうですか?」
- 「外構のウッドデッキ・フェンスはいつ設置されましたか?修繕記録はありますか?」
- 「購入前にシロアリ専門業者による詳細調査を実施させてもらえますか?」
物件選びの視点:シロアリリスクが低い中古住宅の特徴
シロアリリスクが比較的低い中古住宅を選ぶための視点を紹介します。
①ベタ基礎の住宅:
床下全面をコンクリートで覆ったベタ基礎は布基礎より防湿・防蟻性能が高い。
②定期的なシロアリ防除の記録がある:
5年ごとの防除履歴・保証書があれば適切に管理されてきた証明になる。
③築年数が浅い・または大規模リフォーム済み:
リフォーム時に床下・構造材の状態を確認・改修している可能性がある。
④水回りのリフォーム履歴がある:
浴室・台所・洗面所のリフォーム時に下地・床下も確認・修繕している可能性がある。
⑤床下の換気状態が良好:
換気口が十分にあり、床下への潜入時に乾燥した状態が確認できる。
これらのポイントを物件見学時や資料確認時に積極的に確認してください。
中古住宅市場におけるシロアリ情報開示の現状と課題
2018年の宅地建物取引業法改正でインスペクションの普及が進んでいますが、シロアリ被害の情報開示については依然として課題が多いのが現状です。
売主がシロアリ被害を知らなかった場合の開示義務の範囲・調査未実施物件の扱い・インスペクション報告書の標準化など、制度面での整備が続いています。
2026年現在、「既存住宅状況調査技術基準」によれば床下のシロアリ痕跡(蟻道・食害痕)の有無はインスペクションの確認項目に含まれていますが、専門的なシロアリ調査(木材水分計・詳細点検)との区別が必要です。
買主として「自分の身は自分で守る」という観点から、独自のシロアリ調査の実施を強くおすすめします。
シロアリ調査の依頼と流れの実際
実際にシロアリ調査を依頼してから完了するまでの流れを説明します。
①インターネット・知人の紹介・不動産業者の推薦などで調査業者を探す(複数に問い合わせるのが望ましい)。
②業者に「中古住宅購入前のシロアリ調査を依頼したい」と連絡し、物件情報(住所・築年数・建物面積)・調査希望日時を伝える。
③業者が物件に訪問し(売主・不動産業者の立会いが必要な場合もある)、床下・水回り・外構の調査を実施する(所要時間:1〜3時間程度)。
④調査翌日〜3日以内に調査報告書(写真付き)を受け取る。
⑤報告書の内容を基に購入判断・価格交渉を行う。
調査から報告書受領まで通常1週間以内で完了します。
売買交渉のスケジュールに合わせて早めに調査を依頼することをおすすめします。
