一戸建ての寿命は何年?             住宅診断士が教える長持ちする家と傷みやすい家の違い

一戸建ての寿命は何年なのでしょうか。住宅診断士が実際の住宅診断事例をもとに、長持ちする家と傷みやすい家の違いや本当に重要なメンテナンスについて解説します。

この記事を書いた人

家メンテスタッフ T・S
宅地建物取引士・住宅診断士・インテリアコーディネーター・買取再販士
不動産売買、住宅診断、リフォーム提案など住宅に関わる幅広い業務に従事。これまで数多くの住宅の維持管理や資産価値向上をサポートしてきた経験を活かし、現在は「家メンテ」の住宅診断サービスを通じて戸建住宅の長寿命化と適切なメンテナンスの普及に取り組んでいる。

つぶやき

唐突ですが、私の実家についてです。

50年以上生きておりますが物心ついた頃、自分の住んでいる家は裏庭にブランコがあって普通の家でした。
小学校に通いだして友達と遊ぶようになってくるとそれぞれ住む家の違いがあることに気がつきました。
団地、団地より高そうな高級マンション、敷地の広い大きな家、和風な感じ、ハイカラな外国風(子供の時に思った)

自分の家は古くて狭くて友達を呼ぶのがちょっと恥ずかしかった思い出があります。
中学に進学するころ家を建て替えることになったのです。
新しい家に住むのはほんとに楽しみで住み始めてすぐには友達を呼びたくなりました。

思い出話をしたかったわけではないのですが、家の寿命ってどれくらいなんでしょう?

建ってから何十年目だったのでしょうか・・・

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目次

一戸建ての寿命は30年?60年?100年?

住宅に関する記事を見ると、

「木造住宅の寿命は30年」

「適切なメンテナンスをすれば60年以上」

「100年住宅も可能」

など様々な情報があります。

では実際のところ、

一戸建ては何年くらい住めるのでしょうか。

住宅診断士として多くの住宅を見てきた私の答えは、

「家によって全く違う」 です。

少し曖昧に聞こえるかもしれませんが、

本当にそうなのです。


同じ築30年でも全く違う

住宅診断をしていると、

築30年以上でも驚くほど状態の良い住宅があります。

一方で、

築10年程度でも劣化が進んでいる住宅もあります。

なぜ差が出るのか

理由は単純です。

家の寿命は、

建築時の品質と、

その後の管理によって大きく変わるからです。

注文住宅だから安心とは限らない

一般的には、

注文住宅の方が建売住宅より長持ちするイメージがあります。

確かに、

  • 設計の自由度
  • 使用材料
  • 施工管理

などの面で優れているケースもあります。

しかし絶対ではありません

高額な注文住宅でも、

メンテナンスをしなければ劣化します。

逆に建売住宅でも、

定期的に点検とメンテナンスを行っている住宅は長持ちします。

実際にあった築3年の住宅診断事例

以前、住宅診断を行った建売住宅のお話です。

その住宅は、

まだ購入から3年ほどでした。

「まだ新しいから大丈夫」

ご家族もそう思われていました。 当然です。

築3年なら問題ないと思うのが普通です。

床下へ入ってみると

基礎部分に、

0.3mmを超えるクラックが確認されました。

ご家族は驚かれていました

「えっ?」

「まだ築3年ですよ?」

「そんなことあるんですか?」 と。

実際、非常に驚かれていました。

基礎は新築でも傷むことがある

基礎のクラックは、

必ずしも築年数だけが原因ではありません。

地震

日本では小さな地震も頻繁に発生します。

その積み重ねが基礎へ影響することがあります。

台風や強風

住宅は想像以上に揺れています。

その力は基礎へ伝わります。

コンクリートの収縮

コンクリートは固まる過程で収縮します。

施工条件によってはクラックが発生することがあります。

周辺環境

  • 鉄道
  • 地下鉄
  • 幹線道路
  • 大規模工事

などの影響もあります。

長持ちする家に共通する特徴

住宅診断をしていると、長持ちする住宅には共通点があります。

特徴① 定期的に点検している

最も大きな違いです。言うまでもありません。

問題が起きてから対応するのではなく、 問題が起きる前に確認しています。

特徴② 住宅履歴が残っている

  • 外壁塗装をした時期
  • シロアリ点検周期
  • 屋根補修計画
  • 排水管洗浄周期

などの記録が残っています。

特徴③ 小さな異常を放置しない

小さなクラック

小さな雨漏り

小さな剥がれ

こうした初期段階で対応しています。

傷みやすい家の特徴

逆に傷みやすい住宅もあります。

「見える部分だけ」を気にしている

意外と多いのです。

例えば、

  • クロス
  • キッチン
  • お風呂
  • フローリング

は気にする。

しかし、

  • 床下
  • 基礎
  • 小屋裏

は一度も見たことがない。

これは決して珍しいことではありません。

本当に大切なのは基礎かもしれない

私は住宅診断士として、

住宅で最も重要な部分の一つは

基礎だと思っています。

なぜなら家全体を支えているから

屋根も、外壁も、も、

最終的には基礎が支えています。

しかし一番見えない

ここが問題です。

キッチンは毎日見ます。

お風呂も毎日見ます。

外壁も目に入ります。

でも基礎はどうでしょうか。

床下に入らなければ見えません。

ごまかされやすい場所でもある

住宅購入時も、

多くの方は床下まで確認しません。

新築でも、

中古でも、

普段見えない部分です。

だからこそ、

定期的な確認が必要なのです。

家族構成によっても寿命は変わる

住宅は住む人によっても変わります。

小さなお子様がいる家庭

使用頻度が高くなります。
設備の劣化も早くなります。

共働き家庭

メンテナンスの時間が取れないこともあるかもしれません。

高齢者世帯

異常があっても気付きにくい場合があります。

つまり、

住宅寿命は、建物だけで決まるものではないのです。

人間で例えると基礎は骨格

住宅を人間に例えるなら、

基礎は骨格です。

肌のケアも大切です。髪型も大切です。

しかし骨格が弱ってしまったらどうでしょうか。

住宅も同じです。

外壁だけきれいでも、

基礎が傷んでいては意味がありません。

住宅寿命を延ばす最大の秘訣

私は

高価な設備でも 最新設備でもなく、

「定期的に床下を見ること」

だと思っています。

床下には、

  • 基礎
  • 土台
  • 配管
  • シロアリ被害
  • 漏水

など、

住宅の健康状態が現れます。

まとめ

一戸建ての寿命は、

30年でも60年でもありません。

本当の答えは、

どのように管理するかによって変わります

そして住宅診断士としてお伝えしたいのは、

住宅を長持ちさせたいなら、

見える部分だけでなく、

見えない部分を見る習慣を持ってほしいということです。

住宅は資産です。

もしかしたら一生で1番高い買い物です。

特に床下の基礎は、

住宅全体を支える最も重要な部分の一つです。

普段見えないからこそ、

定期的に確認する。

それが住宅寿命を延ばす第一歩だと私は考えています。

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