ベランダの「ギシギシ」が教えてくれる“家の寿命”

「最近、ベランダに出るたびにギシッと音がする」「歩くとたわむような感覚がある」
そんな症状に心当たりはありませんか?
多くの人はベランダの軋みを“経年だから仕方ない”と見過ごしがちですが、実は 住宅の劣化サインとして最も分かりやすく、かつ危険度が高い部位 それがベランダなのです。
なぜベランダは軋むのか——3つの主要原因
1. 木部・下地の劣化(腐食・シロアリ被害)
戸建て住宅のベランダの多くは、床材の下に木製下地(根太)が組まれています。
雨水が入り込むとこの木部が腐食し、踏むと沈むような“ギシッ”という軋みが発生します。
- 防水層が経年で弱まる
- 排水口の詰まり
- 手すり根元の隙間から雨水が侵入
- シロアリの食害で強度低下
これらが重なると、見た目は綺麗でも内部は空洞化していることがあります。
2. 防水層の劣化・浮き
FRP防水やウレタン防水などは紫外線で劣化します。
防水層が浮いたり、ひび割れたりすると、歩いた時に「パキッ」「ペコッ」という音が生じます。
3. 金属部材の錆・接合部の緩み
鉄骨造やアルミ製ベランダの場合、接合部の劣化や錆が軋み音の原因に。
■ 放置するとどうなる?——ベランダ劣化の“本当の恐怖”
① 部分崩落・落下事故のリスク
毎年、古い住宅でベランダが一部落下する事故が発生しています。
軋み音はその“前兆”である可能性が高く、早急な点検が必要です。
② 雨漏りの原因になる
ベランダは屋外にあるため、雨漏り発生源ランキングでも常に上位。
1階の天井にシミが出た後では修繕費用は倍以上になります。
③ シロアリの誘引源になる
湿気・劣化した木材はシロアリの大好物。
ベランダ下地からシロアリが侵入し、家全体に被害が広がる例も珍しくありません。
④ 家の資産価値が大きく下落
売却査定時、外回りの劣化は高額な減点対象。ベランダの状態は特に重視されます。
ベランダの“軋みチェックリスト”
自宅が危険な状態かどうか、以下の項目で確認できます。
- 歩くと“ギシギシ”または“ペコペコ”する
- 表面にひび割れ・ふくらみ
- 排水が遅い
- 手すり周りにサビ、塗装剝れ
- 床や壁のつなぎ目に黒ずみ・カビ
- ネジ・ビス周辺にサビ
- ベランダ下の軒天にシミ
ひとつでも当てはまる場合は、点検のタイミング です。
なぜ今、ベランダのメンテナンスが必要なのか?
理由①:住宅の防水寿命は10年が目安
防水層は10年前後で劣化し、防水性能が落ちます。
理由②:近年の気候変動で雨量・湿度が急増
ゲリラ豪雨や積雪量の増加など、ベランダにかかる負担は年々大きく。
理由③:修繕コストが年々増加
資材価格の高騰で、同じ工事でも5年前の1.3~1.5倍になるケースも。
工事を“促すべき”タイミングとは?
1. 軋みが日常的に発生している
最も明確な工事サイン。
軋み=下地の“強度低下”の証拠です。
2. 雨水がたまりやすい
排水不良は防水劣化の最大の原因。
3. 10年以上メンテナンスをしていない
ほぼ100%劣化が進行している状態です。
ベランダ修繕で後悔しないためのポイント
① 必ず“現地調査”を受ける
写真見積もりだけでは内部腐食を判断できません。
② 下地調査の有無を確認する
防水だけやり直しても、下地が腐っていれば数年で再発します。
③ ベランダだけでなく外壁との取り合いも確認する
雨漏りはベランダ単体ではなく、外壁・手すり根元などの複合要因で起こります。
④ 施工実績が多い業者を選ぶ
適切な施工方法を選びやすいため。
ベランダの軋みを“家の声”として聞こう
冬家は人と同じで、痛んでくるとサインを出します。
そのひとつが 「ベランダの軋み」 です。
- ギシ…
- メキ…
- ペコッ…
この小さな音の向こうには、
“下地の腐食”
“防水の限界”
“雨漏りの予兆”
といった重大な問題が潜んでいます。
そしてそれは、
「そろそろ工事をしてほしい」
という家からのメッセージでもあります。
ベランダの軋みは放置しない。家を守る最初の一歩
- ベランダの軋みはほぼ確実に劣化のサイン
- 放置すると雨漏り・崩落など重大なトラブルに
- 定期的な防水工事が必要
- 下地腐食は早期発見が命
- 定期点検こそが住宅寿命を延ばし、資産価値を守る
家は適切なメンテナンスで、寿命を数十年伸ばせます。
もし今、ベランダが軋むなら――
それはまさに “工事のタイミング” なのです。
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