
家のまわりを何気なく見ていて、基礎にひび割れを見つけたことはありませんか?
「このまま放置して大丈夫?」
「すぐに補修した方がいい?」
「家そのものに問題があるのでは?」
と不安になる方も多いと思います。
ただし、基礎のひび割れは、すべてが同じ原因・状態とは限りません。
大切なのは、ひび割れを見つけたときに慌てて判断するのではなく、まず状態を確認することです。

今回は、戸建て住宅の基礎にひび割れを見つけたときに確認したい5つのポイントをご紹介します。
この記事を書いた人

北岸 一弥
ホームインスペクター
北岸です。25年以上建築業界に携わり、戸建て住宅や中古物件など多様な建物の診断を経験してきました。長年の経験で培った専門知識と確かな目で、建物の構造や設備、雨漏りのリスクなどを丁寧に確認しています。目に見えない部分も分かりやすく解説することを心がけています。
そもそも住宅の「基礎」とは?
基礎は、建物の重さを地盤へ伝え、住宅全体を支えている重要な部分です。
普段はあまり意識する場所ではありませんが、家の外まわりを確認すると、地面と建物の間にコンクリート部分が見えると思います。
この基礎部分には、乾燥収縮や温度変化、建物への力のかかり方など、さまざまな要因によってひび割れが生じることがあります。
そのため、
「ひび割れがある=すぐに住宅が危険」
というわけではありません。
一方で、ひび割れの状態によっては詳しく確認した方がよいケースもあります。
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① ひび割れの「幅」を確認する
まず確認したいのが、ひび割れの幅です。
髪の毛のように細いひび割れは「ヘアークラック」と呼ばれることがあります。
一方、ひび割れの幅が比較的大きい場合や、以前より広がっている場合は、表面だけではなく内部の状態について確認が必要になることがあります。
ただし、目視だけで正確な幅を判断するのは難しいため、気になる場合は無理に自己判断しないことも大切です。
② ひび割れの「方向」を見る
次に確認したいのが、ひび割れがどの方向に入っているかです。
縦方向、横方向、斜め方向など、ひび割れの入り方にはさまざまなパターンがあります。
特に、
・横方向に長く続いている
・斜め方向に大きく伸びている
・一か所だけではなく複数見つかる
といった場合は、写真を撮って記録しておくと、その後の変化を確認しやすくなります。
③ 以前より広がっていないか確認する
基礎のひび割れで重要なのは、「今どのくらいなのか」だけではありません。
時間が経つにつれて変化しているかどうかも確認したいポイントです。
見つけたらスマートフォンなどで写真を撮り、撮影日を残しておくのがおすすめです。

数か月後に同じ場所を確認すれば、
「以前とほとんど変わっていない」
「ひびが長くなっているように見える」
「幅が広がっている」
といった変化に気づきやすくなります。
住宅のメンテナンスでは、こうした「記録を残す」ことも大切です。
④ 基礎以外にも変化がないか確認する
基礎に気になるひび割れを見つけたら、その部分だけを見るのではなく、家のほかの場所にも変化がないか確認してみましょう。
たとえば、
・外壁にもひび割れがある
・ドアや窓が以前より開閉しにくい
・床に違和感を感じる
・同じ周辺に複数のひび割れがある
などです。
一つの症状だけで原因を判断することは難しいため、住宅全体を見ることが重要です。
⑤ 基礎の内側「床下」も重要
外から見えている基礎だけでは、住宅の状態をすべて確認できるわけではありません。
基礎の内側にあたる床下には、
・基礎の内側のひび割れ
・湿気やカビ
・木部の状態
・シロアリ被害の有無
・配管からの水漏れ
など、外側からでは分からない問題が隠れていることがあります。
特に築年数が経過した戸建て住宅では、外から見える部分だけではなく、床下を含めて確認することが大切です。
「ひび割れを埋めれば終わり」とは限りません
基礎のひび割れを見つけると、
「とりあえず埋めればいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、重要なのは見た目だけを直すことではなく、「なぜひび割れが発生したのか」「現在どのような状態なのか」を確認することです。
原因や状態を確認しないまま表面だけ補修すると、その後また同じ場所にひび割れが現れる可能性もあります。
まず状態を確認し、そのうえで必要な補修方法を考えることが大切です。


基礎は普段見ない場所だからこそ定期的な確認を
屋根や外壁と比べて、基礎をじっくり見る機会は意外と少ないものです。
しかし、基礎は住宅全体を支えている重要な部分。
たまに家のまわりを歩いて、
「新しいひび割れはないかな?」
「以前のひび割れは変化していないかな?」
と確認するだけでも、住まいの変化に気づくきっかけになります。
家メンテでは、基礎だけでなく、屋根・外壁・ベランダなどを含めて住まい全体の状態を確認しています。
「このひび割れは大丈夫?」
「築年数も経ってきたので一度家全体を見てほしい」
など、気になることがある場合は、まず住まいの状態を整理してみることから始めてみましょう。

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