外壁材の表面（壁面全体）

外壁材の種類（窯業系サイディング、金属系サイディング、モルタル、ALCなど）に応じた劣化のサインを確認します。具体的には、ひび割れ（クラック）、塗膜の剥がれや浮き、チョーキング現象（手で触ると白い粉が付く状態）、カビやこけの発生、変色や色あせ、反りや欠損などがないかを広範囲にわたってチェックします。

シーリング（コーキング）部分

屋外壁材のボード間の目地（継ぎ目）や、窓・ドアなどのサッシ周り、換気フード周りなどに充填されているシーリング材の状態を確認します。ひび割れ、剥離、肉やせ、硬化による弾力性の喪失などが見られる場合、そこから雨水が浸入する可能性が高いため非常に重要です。

開口部（窓・ドア・換気フードなど）周り

サッシ周りのシーリングやひび割れ（クラック）の状態に加えて、窓台や水切り部分からの雨だれの跡、周囲の外壁材の局所的な変色や劣化がないかを確認します。開口部は構造上、雨仕舞いが複雑で、雨水浸入のリスクが高い箇所です。

軒天（のきてん）・破風板（はふいた）・鼻隠し（はなかくし）

屋根の軒裏部分である軒天にシミや剥がれ、カビがないか、屋根の端にある破風板や鼻隠しに塗膜の劣化や腐食、剥離、変形がないかを確認します。これらの部分は直接雨に打たれることは少ないものの、湿気がこもりやすかったり、雨樋からの雨水の吹込みの影響を受けたりすることがあり、劣化が見逃されがちな箇所です。