
雨漏りというと、「屋根に問題があるのでは?」と思う方が多いかもしれません。
しかし、実際に雨水が入り込む場所は屋根だけではありません。
外壁のひび割れやシーリング、ベランダ、窓まわりなど、戸建て住宅には雨水の侵入口となる場所がいくつもあります。
特に台風や大雨のあとは、普段は問題がない場所から雨水が入り込むこともあります。
今回は、戸建て住宅で雨漏りの原因になりやすい7つの場所と、確認しておきたいポイントを解説します。
この記事を書いた人

高島 比呂人
住宅メンテナンス診断士
建築設計の専門学校を卒業後、長年建築業界に携わってきた高島です。戸建てを中心に様々な建物に関わる中で、安全で安心できる住まいの大切さを実感してきました。その経験を活かし、ホームインスペクションでは建物の細部まで丁寧にチェックし、専門知識に基づいた分かりやすい解説を心がけています。

1.屋根の劣化・破損
雨漏りの原因として、まず考えられるのが屋根です。
屋根は雨や風、紫外線を直接受け続けているため、住宅の中でも特に劣化しやすい場所のひとつです。
例えば、
・瓦のズレや割れ
・スレートのひび割れ
・屋根材の浮き
・板金部分の劣化や浮き
・防水シート(ルーフィング)の劣化
などが雨水の侵入につながることがあります。
特に台風や強風のあとは、屋根材や板金に変化が生じている可能性があります。
ただし、屋根はご自身で確認しようとすると転落などの危険があります。
地上から確認できない場合は、無理に屋根へ上がらず専門業者に点検を依頼しましょう。

2.外壁のひび割れ
意外と見落とされやすいのが外壁からの雨水の侵入です。
外壁にひび割れ(クラック)が発生すると、その隙間から雨水が入り込む可能性があります。
小さなひび割れだからといって、必ずしもすぐに雨漏りするわけではありません。しかし、ひび割れの幅や深さ、発生している場所によっては注意が必要です。
特に、
・ひび割れが以前より広がっている
・複数のひび割れが発生している
・窓や開口部の周辺にひび割れがある
・外壁内部まで続いているように見える
といった場合は、一度状態を確認しておくと安心です。

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3.シーリング(コーキング)の劣化
外壁材の継ぎ目や窓まわりなどに使われているゴム状の部分を「シーリング(コーキング)」といいます。
シーリングは建物内部への雨水の侵入を防ぐ重要な役割を持っています。
しかし、紫外線や温度変化などによって徐々に劣化し、
・ひび割れ
・肉やせ
・剥がれ
・隙間
などが発生することがあります。
特にサイディング外壁の住宅では、外壁材そのものだけではなく、シーリングの状態も一緒に確認することが大切です。

4.ベランダ・バルコニー
ベランダやバルコニーも、雨漏りにつながる可能性がある場所です。
床面には通常、防水処理が施されていますが、長期間にわたって雨や紫外線にさらされることで徐々に劣化していきます。
確認したいサインとして、
・表面のひび割れ
・剥がれ
・膨れ
・色あせ
・水たまりができる
・排水口まわりの劣化
などがあります。
また、床面だけでなく、外壁との取り合いや排水口周辺などから雨水が入り込むケースもあります。
ベランダの下に部屋がある住宅では、特に注意しておきたいポイントです。

5.窓・サッシまわり
「天井ではなく、窓の近くが濡れている」という場合は、窓やサッシまわりから雨水が侵入している可能性もあります。
窓まわりには外壁との境目があるため、シーリングの劣化や外壁のひび割れなどによって雨水が入り込むことがあります。
特に、
・強い風を伴う雨のときだけ濡れる
・窓枠の上部から水が入ってくる
・窓まわりの壁紙にシミがある
といった場合は、窓そのものだけでなく、その周辺も確認する必要があります。

6.雨どい・排水部分
雨どいは屋根に降った雨水を集め、適切な場所へ排水するための設備です。
落ち葉やゴミなどで雨どいが詰まったり、破損・ズレが生じたりすると、雨水が正常に流れなくなることがあります。
その結果、本来流れない場所へ大量の雨水が流れ、外壁などに水がかかり続ける原因になることもあります。
大雨のときに、
・雨どいから水があふれている
・一部分だけ大量に水が落ちている
・雨どいが傾いている
・外壁の一部分だけ濡れ方が違う
といった状態が見られたら、一度確認しておきましょう。

7.屋根・外壁などの「取り合い部分」
雨漏りの原因を調べるうえで見落とせないのが、異なる部材が接する「取り合い」と呼ばれる部分です。
例えば、
・屋根と外壁の境目
・外壁とベランダの境目
・窓と外壁の境目
・屋根と板金の接合部分
などです。
こうした場所は構造が複雑になりやすく、防水処理の劣化や隙間などによって雨水の侵入口となる場合があります。
そのため雨漏りの点検では、「屋根だけ」「外壁だけ」と一部分を見るのではなく、住宅全体を確認することが重要です。

雨漏りは「水が出た場所=原因箇所」とは限らない
雨漏りで難しいのは、室内で水やシミを発見した場所と、実際に雨水が侵入している場所が同じとは限らないことです。
雨水は建物内部の柱や梁、防水層などを伝って移動することがあります。
例えば、天井にシミがあったからといって、必ずしもその真上の屋根だけに原因があるとは限りません。
そのため、雨漏りの原因を判断する際には、症状が出ている場所だけではなく、屋根・外壁・ベランダ・窓まわりなどを総合的に確認することが大切です。

台風・大雨のあとこそ住まいをチェック
普段の雨では問題がなくても、台風や大雨などで強い風を伴うと、通常とは異なる方向から雨が吹き付けることがあります。
雨が続いたあとは、室内だけでなく、
・屋根
・外壁
・ベランダ
・基礎まわり
・窓まわり
など、住まい全体の状態を確認してみましょう。
「雨漏りしてから調べる」のではなく、小さな劣化や変化の段階で気づくことが、住まいを長く維持することにつながります。

まずは自宅の状態を確認してみませんか?
家メンテでは、住まいの状態を確認する「住宅診断」を行っています。
雨漏りの原因になりやすい屋根だけではなく、外壁・ベランダ・基礎など、住まい全体を確認することが大切です。
「今のところ雨漏りはしていないけれど、家の状態が気になる」
「外壁にひび割れがあるけれど大丈夫?」
「台風や大雨のあと、一度確認しておきたい」
そんな方は、まずはご自宅の状態をチェックしてみてください。
スマートフォンからできる「AI住宅診断」では、簡単な質問に答えながら現在の住まいの状態を確認できます。
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雨漏りが起きてから対処するだけではなく、定期的に住まいの状態を確認することが、大切な住宅を長く維持する第一歩です。
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